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イヨボヤの街

2015. 5. 3

再びGWの旅へ。
鶴亀さんを出発したのが8時過ぎ、途中道の駅に寄ったりしながら、磐越道で一気に新潟県最北端にある村上へ。意外と遠かった~
P5030298 到着後、まずは、‘イヨボヤ会館’へ。‘イヲ’は魚‘ウヲ’が転じたもので、平安時代の‘和名抄(わみょうしょう)’という辞書には、‘魚という漢字は日本のウヲのことだが、俗にイヲとも呼んでいる’との解説があるそうです。‘イヲ’は‘イヨ’とも言い、‘ボヤ’は、村上で幼児が使う方言で、広く魚を意味する言葉だそうです。


Img_5755村上で魚‘イヨ’と言えば、鮭この‘イヨボヤ会館’は日本初の鮭の博物館。
市内を流れる三面川(みおもてがわ)の鮭に関する歴史や文化が紹介されています。鮭のミニふ化場も併設されていますが、その様子が観察できるのは10月~1月頃。
鮭が生まれた川に戻ってくる習性(母川回帰)に着目し、世界で初めて自然保護増殖のための‘種川’を31年もの年月をかけて完成させ、村上の鮭文化の礎を築くとともに藩の財政に大きく貢献した人物として、青砥武平治という藩士の紹介も。彼のこの増殖技術はカナダで行われているふ化事業の140年も前に生まれた画期的なものだったようです。

P5030345 村上城三の丸の現在地には2百数十年前に建築された若林家の復元住宅がありました。曲屋造りの茅葺屋根の平屋建築、典型的な中級武家住宅の特徴を伝えているそうです。
もう少しするとツツジに彩られ、賑やかになるのでしょうね。


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軒下には名物塩引き鮭が.....。これは村上に古くから伝わる伝統食。最盛期のオス鮭を厳選、内臓を取り除いた後、塩漬け~塩抜きをして魚全体の塩加減を均等に。更に、逆さに吊るして厳冬日本海の寒風下に7~10日ほどさらし、よい加減に乾かして味を調えるのだそうです。
こちらは観光客用のディスプレイだろうと思われるのですが、一般の家の軒下でも塩引き鮭が見られました。シーズンである12月になると、家々の軒下にずら~り塩引鮭が下げられ、鮭塩引き街道と呼ばれ、村上の冬の風物詩となっているそうです。


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若林家住宅の中から。歳月を経た障子紙がよい味を出していたので、写真に撮ってみました。


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商店が立ち並ぶ通り沿いでも。塩引き鮭を販売しているお店は数軒ありました。


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そのうちの1軒、‘味匠 喜っ川’さん。趣のある立派な店構え。


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お店の前には艶やかな牡丹。
ちょうど‘城下町村上 春の庭百景めぐり’というイベントを開催中で、町屋、寺、武家地区の庭・花・盆栽・山野草などを関係者のご厚意で無料公開している最中。これは今回初めての試みなのだとか。


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店内はたくさんの観光客であふれかえっていましたが、奥へ進むとおびただしい量の塩引き鮭が.....。


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1匹1匹じっくり見ると、結構恐いです。
辺りには独特の香りが漂っていて、‘ハエとか虫が寄って来たりはしないんですか?’という相棒さんの質問に、‘ここに卵を産み付けても塩分濃度が強過ぎて子孫はかえらないとまるで知っているかのように、来ないですねぇ.....。’とお店のお姉さん。


P5030369 こちらは店頭の軒下に吊るしてあったもの。塩引き鮭をつくる際、お腹を割くのですが、お腹の端から端まで割くようなことはせず、中ビレの辺りを少しくっつけて、2ヶ所割くように処理しています。これは‘止め腹’と呼ばれる村上ならではの手法。城下町である村上では、切腹を連想させる全開方式が嫌われたため、こういう手法が生まれたようです。


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お寺が多く並ぶ地域を歩いていると、こんな街並みに出合いました。安善小路とその周辺を城下町らしい昔ながらの景観に戻そうと、平成14年、住民発意で始まった‘黒塀プロジェクト’。‘黒塀1枚千円運動’で寄付を募り、それまでのブロック塀の上に板を貼りペンキを塗る工法で、子供からお年寄りまでが集って汗をいっしょに流し、黒塀造りが進められたそうです。千人もの人々の協力で、現在黒塀造りは340mに達しているそうです。


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また緑豊かな小路にしようと、平成20年からは‘緑ひと口千円運動’をスタート。植樹による緑化に取り組んでいる最中だそうです。


Img_5759 若林住宅に隣接する‘おしゃぎり会館’。新潟県の三大祭の一つ、村上大祭のときに曳きまわす山車‘おしゃぎり’が展示されている他、村上にゆかりのある刀剣・兜・鎧、歴代藩主の資料等が展示されていました。
味わい損なってしまいましたが、村上はお茶の北限産地でもあるそうです。

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